厚生年金保険に加入している人などが死亡したとき、次の受給要件を満たした遺族(遺族の範囲に該当した人)に遺族厚生年金が支給されます。
なお、「子のある配偶者」又は「子」には、遺族基礎年金もあわせて支給されます。
受給要件
次のいずれかに該当したときその遺族に支給されます。
- 厚生年金保険の被保険者が死亡したとき
- 厚生年金保険の被保険者期間中に初診日のある傷病で、初診日から5年以内に死亡したとき
- 1級又は2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したとき
- 老齢厚生年金の受給権者又は老齢厚生年金の受給資格期間を満たした人が死亡したとき
※ ただし、上記1、2は①死亡日の属する月の前々月までに国民年金加入期間の2/3以上の保険料納付済期間(免除期間を含む。)があること。②または、65歳未満の人が令和8年3月31日までに死亡した場合、死亡日の属する月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと。
※ 上記4は保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上ある人に限る。
遺族の範囲
死亡した人によって生計を維持されていた次の方です。
- 妻
- 子(18歳到達年度の末日までにある子で、かつ婚姻をしていないこと、又は20歳未満で1級又は2級の障害の状態にある子で、かつ婚姻をしていないこと。)
- 死亡当日55歳以上の夫・父母・祖父母(60歳から支給)
- 孫(18歳到達年度の末日までにある子で、かつ婚姻をしていないこと、又は、20歳未満で1級又は2級の障害の状態にある子で、かつ婚姻をしていないこと。)
年金額(平成31年4月現在)
① 加入期間の全部又は一部が平成15年4月前の場合
{(平均標準報酬月額×7.125/1,000×平成15年3月までの加入月数)
+
(平均標準報酬額×5.481/1,000×平成15年4月以降の加入月数)}
×
3/4
② 平成15年4月以降の加入期間のみの場合
平均標準報酬額×5.481/1,000×加入月数×3/4
※ 加入月数が300月に満たないときは300月として計算します。(受給要件1~3該当の場合)
※ 受給権者又は受給資格を満たした人が亡くなったときは、亡くなった人の生年月日により乗率が異なります。
従前の年金額の保障
上記の①又は②の計算式で算出された額が下記の計算式で計算した額を下回る場合は、下記の計算式で計算した額になります。
{(平均標準報酬月額×7.5/1,000×平成15年3月までの加入月数)
+
(平均標準報酬額×5.769/1,000×平成15年4月以降の加入月数)}
×
1.031×0.978×3/4